10月5日から7日まで「秋山紀行」で槍ヶ岳をご案内しました。
危ぶまれた天気も一日先延ばしにしたお陰で、雨に遭うこともなく、二日目には無事穂先も踏むことができ何よりです。
例年より少し遅いといわれる紅葉も槍沢上部、大曲より上ではまさに見頃。
グリーンバンド下のウラジロナナカマドのオレンジから深紅へのグラデーションは感動的でさえありました。
今週末は残念ながら台風19号の影響で山は大荒れになりそうです。
コース上にあたる山域での登山は控えた方が無難ですね。
強風の影響でせっかくの紅葉も台無しになる懸念もありますが、シーズンは始まったばかり、槍沢ロッヂから横尾までの区間はこれからが見頃です。
上高地起点の他のツアーも暫く楽しめそうです。
天気を見て是非お申し込みください!
初日は雲一つない快晴。上高地バスターミナルも賑わっていました。
河童橋からの穂高連峰もこの通り。絵に描いたような景色です。
清水川の流れも相変わらず清冽。バイカモの緑が鮮やかです。
今回はニホンザルの大群に遭遇。
全く人を恐れず食事に夢中。
目の前でオオカメノキの実をむさぼる子猿。その距離2mぐらい。
ボス風のオスは悠々と。フォーカスが完璧でないのが少し残念です。
徳沢の手前から望む明神岳と前穂、そしてその前衛の山々。
テント場はまずまずの混み具合。ちょうどいい密度です。
山小屋とはいっても、まあホテルです。
奥に進むほどに静かな登山道に。
横尾を過ぎて暫く歩くと槍の穂先が見える場所があります。この日は最高の展望だったでしょうね。
徐々に色を失ってゆく槍沢の流れ。
一ノ俣橋。少しだけ色づいてますね。
到着が5時を回ったので夕食はカレー。
翌日も予報に反し青空のスタート。兜岩(?)のピクナルに朝日が射しました。
大曲を過ぎるとこの景色が目に飛び込んできます。
ダケカンバの黄葉がきれいです。
天狗池のトラバースからの下流の眺め。赤沢山とナナカマドのコントラストがきれいなところ。
チングルマの綿毛も絵になります。
紅葉最盛期の天狗原。槍待ちのギャラリーも大勢いました。
残念ながら天狗池に映る槍は雲間から僅かに覗いただけ。
ウラジロナナカマドの絶妙な色彩。
グリーンバンドを越えると少しだけ楽になります。残すはヒュッテ大槍までの急斜面。
やはりこの角度からの槍はいいですね。青空と雲のバランスもいい。
チングルマの紅葉もナナカマドに負けていません。
ヒュッテ大槍にチェックイン後、いよいよ穂先を目指します。雲はありますが、青空も透けているので期待が持てます。
槍沢をバックに東鎌尾根のガレた岩場を登ります。前穂の北尾根もよく見えました。
ここまで来れば穂先は目の前。
穂先の基部でヒュッテ大槍を振り返って。奥には常念岳。
混雑具合はまずまず。さあ、登りましょう!
とうとう来ました。
ゲストにも無事登頂していただけて何より。
燕から大天井岳方面の展望も広がります。
皆さんこのプレートを持つのが夢。撮影しきりです。
山荘も真下に。前日が荒天とあって比較的人も少ないようでした。
戦い済んで日が暮れて。今夜のビールは格別です。おまけにワイン付きとくれば。
副菜のペペロンチーノも健在。この後もおつまみを囲んで消灯間際まで歓談。
翌日はあいにく上空に寒気が入り、稜線には雲がかかりました。
おまけに強風。穂先は見えませんが、登頂済みなので余裕の下山です。
雲間から差し込む光に照らされた紅葉はひときわ美しく輝いていました。荘厳という形容詞が似合います。
花の無いこの時期、マユミの実が彩りを添えてくれます。マユミは「真弓」です。昔この木から弓を作ったことから来たとか。芯の強い女性になるように名付けられることも多いですね。